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加子母の大杉&明治座 岐阜 [日本あちこち]

加子母に来たのは、明治座の公演を観るためでした。
中山道を歩いていて、美濃地方には地歌舞伎と呼ばれる村歌舞伎が多いことを知り、
観てみたいと思ったからです。明治座も、その中の1つです。

前日の準備段階の明治座。
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時間があったので、先に「加子母の大杉」を見学しに行きました。
大きいですねぇ。
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雷や水害に負けず、頑張って欲しいです。
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明治座の周辺は「嫌谷(やんたに)」と言って、土石流がしばしば発生するところ
だったそうです。明治になって、オランダ人技術師ヨハネス・デ・レーケにより砂
防工事が行われ、土石流被害がなくなったので、そこに明治座を建てたようです。
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ヨハネス・デ・レーケは、淀川でも湾処(ワンド)事業を行っています。

デ・レーケの砂防工事の石垣。
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明治座の中に入ります。
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2Fの窓からの風景。のどかだなぁ…。吹く風も涼しいのですが、歌舞伎の間は閉め
てしまいます。雨上がりで涼しくてよかったぁ。
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段々人が集まって来ました。
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歌舞伎の始まりです。「御目見得だんまり」。
これは地歌舞伎独特の演目のようで、児雷也とガマが出て来る楽しい作品です。
在原行平の館へ宝剣を献上しに来た花園の前。そこへ大伴黒主が大納言に化けて登
場し、剣を奪おうとします。
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ときおり「局長!」とかの掛け声がかかるので、新撰組の局長かと思いますが、郵
便局の局長さんだったりします(^^;)。廻り舞台もあります。
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花園の前の家来の小早川と、黒主の部下の蘭平が争っているところに、ガマ登場。
右側の蘭平役の方は、名工大の学生さんらしいです。
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ガマ退場。
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ガマが落とした刀を拾った奴仙平と、地雷也の妹の夜叉姫の戦い。
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地雷也とそれを捕らえようとする青砥藤綱。校長、教頭コンビのようです。
「校長!」「教頭!」と声がかかり、会場は大爆笑。でも地雷也役の校長先生、上
手でした。
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スッポンから退場する地雷也。
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夜叉姫が雪の中に埋めた宝剣を巡る戦いです。
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登場人物、勢揃い。
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気に入ったので、再びガマをピックアップしました。
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第二部は、加子母中学校の生徒さんが中心になる「本朝廿四孝」の「十種香ノ段」。
死んだはずの許嫁、武田勝頼が八重垣姫の前に現れます。
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勝頼を追うよう命令する八重垣姫の父、長尾謙信と、白須賀六郎。
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同じく追いかける、原小文治。ここまで全員女の子です。
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道化役の諏訪三郎。この方は、保存会の方で大人です。
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謙信に問い詰められる濡衣と八重垣姫。この女性陣はなかなか大人っぽかったです。
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この後、小学生による「浮世柄比翼稲妻」の「仲の町鞘当場」、歌舞伎舞踊「雪の
連舞」、保存会による「菅原伝授手習鑑」の「寺子屋ノ段」…と続くのですが、全
部終わると17時30分になるので、ここで終了して帰ることにしました。

加子母の明治座はこの公演の後で修復に入り、創建当時の姿に戻し、耐震工事をし
て生まれ変わるそうです。偶然にも、明治以来の姿を見る最後の公演でした。




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