蟻通神社 和歌山

闘鶏神社に参拝しようとした時、地元のおじ様に「蟻通には行きましたか？」
と声をかけられました。「この闘鶏神社より古いので、是非行った方がいい」
と勧められ、蟻通神社に行ってみました。実際には闘鶏神社の方が創建は古
そうですが、おじ様は何かご存知なのかもしれません。実はここは駅前をう
ろうろしていた時何度も前を通り、古そうな神社だなぁと思っていた場所で
した。どうも大辺路もこの前を通っていた感じです。


樹齢2000年を超える楠。


蟻通の名は、故事によるものです。田辺に外国の使者がやって来た時、謎解
きを持ちかけられ答えられなければ日本を属国にすると言われたそうです。
持って来た法螺貝を出して、その貝に糸を一本通すことを命じられました。
その時若い神様が進み出て、貝の口から蜜を流し込み蟻を捕らえて糸を結び
法螺貝の入口に置きました。蟻は法螺貝を通って歩き、糸は出口まで通った
そうです。


蟻通神社は大阪の泉佐野にもあって、こちらは玉に蟻で糸を通したという伝
説が残っています。どちらも熊野街道沿いにあり、「蟻の熊野詣」という表
現から来ているのかもしれません。