灼熱の魂＆マグダレンの祈り＆her/世界でひとつの彼女＆怪しい彼女

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の作品を「プリズナーズ」、「複製された男」と続けて観て、
おもしろかったので「灼熱の魂」まで遡りました。

カナダに住む双子の姉弟が、母親から「父と兄を探せ」という遺言を受けます。
母の故郷の中東で、姉弟は衝撃の事実を知ることになるのですが…。


衝撃的過ぎてちょっと現実味がない感じがしますが、それより中東の内戦状態には心が
痛みます。長い間、政治と宗教問題で殺し合いを続け、今も政権が安定しないのは、憎
しみの連鎖なのでしょうか？　生活や教育レベルの低さなのでしょうか？　哀しいです。











「マグダレンの祈り」。
これも、「あなたを抱きしめる日まで」のアイルランド修道院つながりで遡りました。


こんな修道院が、21世紀近くまで存在した…という事に驚かされます。そういう点で
は、「灼熱の魂」の不条理も宗教的な問題だもんなぁ。そしてそういう価値観の犠牲
になるのは、東西を問わず女性です。これも哀しいことです。
実態はもっとひどかったとか…。もう想像もつきません。










「her/世界でひとつの彼女」。
PCのオペレーティングシステムに、恋をするお話です。ここまで完璧なシステムだった
ら、そりゃあ恋をする人も出てくるでしょうね。そうなったら、結婚なんて誰もしなく
なるなぁ…笑。
人間の質感や動きを完璧に再現したロボットと、サマンサ（物語のシステム）のような
システムと、どっちが先に開発されるのでしょうか。やっぱりサマンサかな。
最後は、哲学的な終わり方をします。












「怪しい彼女」。
頑固で毒舌な70歳のオ・マルスンは、写真館で写真を撮った途端、20歳の姿に若返って
しまいます。彼女が巻き起こすコメディです。


日本にも意地悪な姑キャラってありますが、さすが韓国、迫力があります。
でも最後には、皆心がつながってハッピーエンド。韓国の風習、生活がわかっておもしろ
かったです。